絶対に見過ごしてはいけない、脳梗塞の前兆、初期症状   9選!

脳卒中とは、脳に流れている血管が何らかの原因で破れたり詰まったりする病気を全部まとめた名称です。

血管が破れる状態のうち、破れた場所が脳の中であれば脳出血、脳の表面であればクモ膜下出血といいます。

脳の血管が詰まって、脳の細胞が壊れてしまうことを脳梗塞といいます。

脳出血、脳梗塞、どちらの場合にも、症状が出てから出来るだけ早く病院を受診する必要があります。

脳卒中の怖さは、ほとんどの場合で突然に症状が出て、それまでの生活がガラッと変わってしまうことです。脳の神経細胞は、一度ダメージを受けて、壊れてしまうと、なかなか元通りにはならないんですね。それ以上に、治療が遅れれば、命に係わる場合も少なくないですし、命が助かってもいろいろな症状が残る場合も多く、患者さんのその後の生活に大きな影響が出てきます。

脳梗塞とは、脳の血管が詰まって血液が流れなくなって脳の細胞が壊れてしまう病気です。

先ほど書いたように、脳の神経細胞は、一度ダメージを受けて壊れてしまうとなかなか元通りにはならないのですが、血管が一度詰まっても、ある程度の時間の範囲内にもう一度流れ出したら、細胞は壊れずに済みます。

目安として4時間半以内といわれていまして、症状が出てからだいたいその時間内であれば、血管が詰まる原因になった血液の塊(血栓といいます)を溶かすお薬を点滴で使うことができます。

そのうち3-4割の方が、ほとんど症状が残らない状態まで回復する可能性があります。

また、4時間半を超えた方も、状況によっては、最近は、「血栓回収療法」といって、カテーテルという細い管を脳の血管の中まで進めて、血栓を抜き取る方法で治療できる可能性があります。

カテーテルを血管の中へ進め、血栓を回収する

また、一時的に詰まった脳の血管が、自然にもう一度流れ出すことがあります。

すると、神経の症状、つまり脳の神経細胞がダメージをうけたというサインが出ても、その後、何もしなくても良くなる、つまりサインが消えてしまいます。ですから、一見すると「何もしなくていい」、「病院に行かなくても良い」、「治療なんかする必要がない」、ように見えるんですね。

ただ、この段階で、詰まった血管が流れ出して、症状がおさまった、という状況で治療を始めないと、もう一度血管が詰まってしまうかもしれません。

それで、その際にも、もう一度血管が流れてくれるという保証はないんですね。

すると、血管が詰まったままになったら、脳梗塞になってしまうわけです。

ですから、そうならないように、せっかく流れ出した血管が二度と詰まらないように、予防するための治療が必要です。

このように、一度詰まった脳の血管がもう一度流れ出すことで、症状が1回出た後消えるという病気を、一過性脳虚血発作といいいます。

脳梗塞の患者さんのうち、約3割の方が、このような前兆、前触れの症状を経験していると言われています。逆に、この発作を起こした方が、一度症状が出た後に治まった、というその段階で、予防の治療を始めた場合には、80%以上の方で、脳梗塞を予防できることが分かっています。

ですから、どのような症状が出たら、脳の血管が詰まったかもしれないと考えた方が良いのか、病院を受診した方が良いのか、知っておくことがすごく大事です。

早めに病院を受診して専門の医師にかかることで、必要な治療を速く受けることが出来ます。

今回は、脳の血管が詰まったかもしれない、脳の細胞がダメージを受けているのかもしれない、その可能性がある症状、サインの中で、知っておいてほしい代表的なものを9個、説明します。

ただ、一つお話を加えますと、

脳がダメージを受けたら出てくるいろいろな症状があるのですが、ほとんどの症状については、医者から見たら、他の原因も考えられるということです。

あと、もう一つ大事なこととして、

御高齢の方は、ご自身で症状を自覚しにくかったり、うまく説明できない場合もあります。

そのようなときは、傍におられる方が変化に気づいてあげる必要があります。

神経の症状と、そこで周りの方が注意する点についても説明します。

代表的な9個の症状は、以下のようになります。

①急に片方の手や足の力が抜ける

周りで見ていると、箸を落としてしまったり、どちらかの足をひきずるようになります

②片方の手足が(片方の手足 提示)しびれる、または感覚が鈍くなる 触っても分かりにくい

これは、周りの方は気づきにくいです。

④ろれつが回らない うまく発音できない 

我々が特に見るのはパ行とラ行ですね。「パピプペポ」「ラリルレロ」を発音できるか確認します。ただ、この「うまく発音できない」という症状は、特に普段見ておられる家族さんなら良く分かるけれども、初めて診察する医者には分かりにくい、ということもあります。

⑤相手の言うことがよく理解できない

この症状は、本人には自覚がないことも結構あります。その場合、患者さんはよくしゃべるけれど、周りで聞いていると、突然、意味のない言葉、文章にならない言葉が次々出てくるようになります。

⑥自分の話したい事が話せない

傍で聞いていると、言葉が出てこない たどたどしい話し方になります。

⑦どちらか片方の目が良く見えない または片方の目の前が暗くなる

普通に見えていたのに、

突然、片目の方に黒いカーテンがおりてくるように見えたり、霧がかかったように見えたりして、一時的に目が見えなくなります。

ただ、長くてもだいたい20分くらいで普段通りの見え方に戻ります。

これは、周りの方は気づきにくいです。

⑧視野の一部が欠ける 

普通に見えていたのに、突然視野の一部が見えにくくなる、または見えなくなります。

この症状は、長い時間続いたら、見えていない方に体をぶつけたりするようになりますが、短時間であれば、周りの方は気づきにくいです。

⑨ぐるぐる回るようなめまいがする 

周りから見ると、まっすぐ歩くことが出来なくなります

以上、絶対に見過ごしてはいけない、脳梗塞の前兆、初期症状 9選

でした。

ここに書かれたような症状が御自身、または御家族の方に見られた場合には、急いでかかりつけの先生に相談されるか、専門の医師の受診を考えて下さい。

それがきっと、貴方と御家族の脳を守ることにつながります。

脳卒中の予防
大阪市東淀川区 上新庄駅南口から徒歩3分/内環状線沿い 「よしむら脳神経・脊椎外科クリニック」頭痛、手足のしびれ、ものわすれ、首・腰の治療、脳卒中の予防 MRI
Web予約
手術・治療の
ご相談
06-6476-9742
休診:日・祝祭日