突然、激しい首の痛みが起こったのですが、原因は何でしょうか?どうすればいいでしょうか?
頭痛、吐き気、めまいなどを伴う場合には
くも膜下出血など脳の病気の可能性があります。
急いで医療機関を受診し、脳の専門の医師の診察を受けましょう。必要であれば医師の指示通り、MRIなどの画像検査を受けて下さい。
強い痛みと熱がある場合には
化膿性脊椎炎、椎間板炎(細菌が血液の流れに乗って椎間板に到達し、繁殖する疾患)であるかもしれません。多くの場合、からだの他の場所で既に繁殖していた菌が(心内膜炎など)、血流に乗って脊椎に広がった結果として生じます。頚椎よりも腰椎に発症することが多いですが、いずれにせよ早急に病院を受診する必要があります。
そのほか、クラウンデンス症候群という病気の可能性もあります。
頚椎(軸椎)の後方にある十字靱帯にピロリン酸カルシウムという物質が沈着することで生じます。
CTと採血検査で診断がつきます。治療は非ステロイド系抗炎症剤(ロキソニンなど)の内服であり、決して危険な病気ではありません。しかし、症状だけでは感染との区別がつきにくいので、やはり早急な診察が望ましいでしょう。
肩から腕、手の指などに痛みや痺れを伴う場合
頚椎で脊髄神経の枝が圧迫されている可能性があります。頚椎椎間板ヘルニアまたは頚椎症性神経根症などが考えられます。
症状がさらに悪くなると、腕から手、指に力が入りにくくなるかもしれません。できれば、脊椎専門の医師の診察を受けましょう。整形外科または脳神経外科を受診してください。
必要と判断されれば、頚椎のMRIなどを撮影して、頚椎の病気かどうかを判定します。
まれに症状が強い場合、腕から手指にかけて力が入りにくくなる場合があります。
この場合、内服治療だけでなく外科治療を検討する必要があるかもしれませんので、早めに診察を受けることが望ましいでしょう。
強い首の痛みだけで、腕から手の痛みや、発熱もない場合には
多くは首の筋肉や関節などが原因で起こる症状です。特に治療は必要でなく、自然に良くなっていくものです。湿布などが手元にあれば使用しても良いでしょう。
首を動かせないほど痛みが強い場合や、数週間も痛みが続く場合には、頚椎椎間板ヘルニアなどの疾患が隠れているかもしれません。クリニックなどの受診をお勧めします。